「ホタル族」被害者の会結成という記事を読んで思ったこと

先日、Yahoo news で、こんなニュースを見つけました。

要約すると、マンションのベランダで喫煙している通称「ホタル族」から受動喫煙の被害を受けている方たちが、被害者の会を結成したというものです。




全国たばこ喫煙者率

実際のところ、現在日本にどれくらい喫煙者がいるのか、JTが発表しているデータを基に見ていきたいと思います。

男性喫煙者率が史上最低の数字に

【2016年5月現在の全国の喫煙者率】

2015年 2016年 対前年増減
男性 31.0% 29.7% -1.3%
女性 9.6% 9.7% +0.1%
男女合計 19.9% 19.3% -0.6%

2016年、成人男性の喫煙者率が30%を切ったのは、1965年の調査開始以来、初めてのことだそうです。女性に関しては、概ね横ばいの傾向で、大きな増減はありません。男女合わせてでは喫煙者の割合が2割を切っています。10人中8人が非喫煙者、2人が喫煙者という計算になります。

この状況について、JTは以下のようにコメントしています。

当社は、喫煙者率が減少傾向にあるものと考えております。この要因は複合的であり一概には言えませんが、高齢化の進展、喫煙と健康に関する意識の高まり、喫煙をめぐる規制の強化や、増税・定価改定等によるものと考えております。
引き続き、たばこを吸われる方と吸われない方との協調ある共存社会の実現に向けて努力してまいります。

JT 2016年「全国たばこ喫煙者率調査」より

このコメントには、喫煙者率の減少の理由は、複合的な要因によるもので一概には言えないとあります。

喫煙を文化と捉えるなら、喫煙者率の減少は、時代の流れと言うことができるかもしれません。

世界の動向

世界の喫煙者率はどうなっているのでしょうか。

WHO(World Health Organization)の調査によると、各国の全人口および男性の喫煙率は、東南アジアでは極端に高く、欧米諸国の先進国では低い傾向があるそうです。

一方、女性の喫煙者率は、東南アジアの方が低く、欧米諸国の先進国ではやや高い傾向にあるとのことです。

男性の喫煙者率 2008年 WHO

男性の喫煙者率 2008年 WHO

女性の喫煙者率 2008年 WHO

女性の喫煙者率 2008年 WHO

中でも、ブラジルは喫煙者率の大幅な減少に成功している国で、ブラジルが導入した広告規制やたばこ規制政策を見習うべきとの動きが、世界においてみられます。

 

世界的には、特に先進国において非喫煙者の割合が多くなってきています。日本国内の数字を見ても同じことが言えるでしょう。

 

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ホタル族・被害者の会結成から見えるもの

問題点の明確化

今回の記事によると、被害者の会の名称は「近隣住宅受動喫煙被害者の会」です。

近隣ベランダからの受動喫煙による、人権救済を申し立てるとともに、「ベランダ喫煙禁止法」の制定を厚生労働省や国土交通省に働きかけ、さらに各自治体に対して、近隣住宅での受動喫煙を防止する条例の制定を求める、というのが主な会の発起理由または活動内容となります。

つまり、論点は「他者からの迷惑行為による人権侵害」であり、その内容が今回は「受動喫煙」だということです。

メディア・SNSの反応

論調として、「喫煙は悪だ」「喫煙者=悪者」といったものが大多数を占めている気がします。ニュースへの書き込み件数も多く、関心の高さがうかがえますが、一方で、問題点がずれてしまっており、単なる喫煙者叩きのコメントが多いのが現状です。

喫煙者の中には、他者への配慮を怠らず、マナーを守っている人も多いはずです。しかし、この手の話題が出ると、一部のマナーが悪い喫煙者をとって全ての喫煙者が悪いかのような物言いになるのはどうかと思います。

相手に迷惑を掛けることはよくありません。しかもそれがマナー違反や、法に背く行為によるものであるならなおさらです。メディア・SNSは、どうすればそういった迷惑行為の件数が減少するかを建設的に議論する場であって欲しいものです。

今後の動向

厚生労働省も受動喫煙防止の強化策を打ち出しています。これから、喫煙者にとってはますます肩身の狭い社会になっていくことは間違いありません。そのことにより、たばこからの税収が減ることは確実であり、政府は税収の確保のため、何か手を打つ必要があります。おそらくですが、次のターゲットは酒類ではないでしょうか。

これだけ厳罰化が進んでいても、未だなくならない飲酒運転による死亡事故。タバコの副流煙も心配ですが、飲酒運転者による運転で、被害者は一瞬にして命を奪われてしまいます。たばこよりも酒類の規制の方が先ではないかという気もします。

また、集合住宅での迷惑行為は、ベランダでの喫煙だけではありません。ベランダでのバーベキューによる煙、焼き魚の煙とニオイ、ペットの鳴き声等々、自分がやっている分にはよくても、他人がこれらを行うと「迷惑だ」と感じるものが多いのではないでしょうか。

何というか今の日本は、余裕がない世の中になってしまったというか、他者との関わり方が大きく変わってしまったというか。「迷惑」という定義が「他者を受け入れられない」というものに変わってきてしまったように感じます。

そのため、今回の受動喫煙の問題だけでなく、ありとあらゆる「迷惑行為」に対して、条例の整備・罰則化・規制が進んでいくことでしょう。何もかもが決まり事によってガチガチに固められていくということです。自分の行為が誰かの迷惑になっていないか、誰かが自分を非難しないかを常に気にし、ビクビクしながら日々を生きていく世の中です。

 

まとめ

自分は今フィリピンで暮らしているので、今回のニュースに対しても「なるほど」といった程度の感想しかもてないのが正直なところです。

ここフィリピンでは、喫煙者の割合は極めて高いです。また、車からの排ガスや、場所や時間を構わず常に大音量で流れている音楽など、迷惑行為の大バーゲンセール状態です。

日本でイライラしながら過ごしている人は、一度フィリピンで暮らしてみることをオススメします。半年もここで暮らせば、日本で気になっていたことが、ものすごく小さいことだと気付くことができるかもしれませんね。

ただし、どちらの考えやスタイルが正しいかは、その人の価値観で決まるので、きっと正解はあなたの心の中にだけあるはずです。

 

「自分がされていやなことは他人にしてはいけません」

小学生の時、学校で習ったことを思い出したカリパイでした。

 

ではまた。







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